摂食嚥下リハビリテーション
摂食機能療法/摂食嚥下リハビリテーション
dysphagia habilitation / rehabilitation摂食機能療法/摂食嚥下リハビリテーションとは
摂食嚥下機能とは、食べ物(飲み物・薬など)を口に取り入れて飲み込む機能です。この機能は本能ではなく、子どものときに獲得し、生涯にわたり「食べる」ことを通じていろいろな経験をしていきます。しかし、様々な原因でこの機能の獲得が困難であったり、一度獲得した機能を失ってしまうことがあります。これが摂食機能障害です。
歯科医院丸尾崎では、「食べる機能を獲得するためのサポート」、「食べる機能を再獲得するためのサポート」を受けることが出来ます。
訪問診療での対応も可能ですので、通院が難しい場合にもお気軽にご相談ください。
当院の摂食機能療法/摂食嚥下リハビリテーション
摂食嚥下機能の獲得:「食べる機能」を獲得していくためのサポート
食べる機能がどこまで獲得できているのか、何が出来ていないのかを把握しながら進めていきます。
摂食嚥下機能の再獲得:「食べる機能」を再獲得していくためのサポート
どこの機能が低下したことで、食べることが困難になっているのかを把握すること、また、その機能低下を引き起こしている原因に合わせてサポートしていきます。
外部観察評価
食べる動作を観察することから、食べる機能を把握します。
食べるときの姿勢、何をどのように食べているのか、口唇・頬・顎の動き、呼吸などを観察いたします。
嚥下内視鏡検査
口の中に取り入れた食べ物が喉をいつ、どのような形で通過しているのか/通過できていないのかは外部観察評価では診ることが出来ません。これを実際に観察するために当院では必要に応じて内視鏡を用いた検査(嚥下内視鏡検査)を行います。検査の結果から、現在の摂食嚥下機能に適した食べ物や食べ方、食べる姿勢などの条件を具体的に設定することができるので、より安全、安心に進めていくことができます。
食環境調整
食べるときの姿勢や食具、食事介助の仕方など食事の環境の調整をおこないます。
食内容調整
現在の摂食嚥下機能に適した食べ物(食形態)の調整をおこないます。
機能訓練
機能の獲得・再獲得、または現在の機能を維持していくための訓練法を選択し、おこなっていきます。
口腔内装具の作製
低下した摂食嚥下機能を補う目的で口腔内の装具(舌接触補助床:舌の機能低下により食べ物を口から喉に送り込みにくい場合や飲み込みにくくなった場合に舌の機能を補うための口腔内装具 など)を作製いたします。
●リスク・副作用
○摂食嚥下リハビリテーションにともなう一般的なリスク・副作用
・患者さまの年齢、疾患、口腔内の状態、嚥下機能のレベルなど、一人ひとりの状況に合わせてリハビリテーション計画を立て、段階的に進めていくことが重要です。
・誤嚥のリスクを最小限にするため、安全な姿勢での食事、適切な食事の量、硬さ、温度を調整するなど、安全対策を徹底します。
・歯科医師だけでなく、言語聴覚士、栄養士、医師などほかの医療職種と連携し、包括的なケアをご提供します。
・患者さまの意欲を引き出し、継続してリハビリテーションに取り組めるよう、励ましながらサポートすることが大切です。
・舌と口蓋の接触を回復させる目的で用いられる入れ歯のような装置です。舌の運動障害やボリューム不足の患者さまが対象で、発音や咀嚼・嚥下機能の改善に有効です。
・装着により口腔内の感覚が変化するため、使用には調整しながら慣れる必要があります。
・接触の強さは、適合診査用ペーストなどでチェックします。
・咽頭や食道など、食べ物を飲み込む際に重要な役割を果たす器官の動きを直接観察する検査です。この検査を受けることで、誤嚥や食道への食物の詰まりなどの原因を特定し、適切な治療を行なえます。
・内視鏡を挿入することで、嘔吐反射が誘発されることがあります。
・内視鏡が粘膜に触れることで、ごくわずかな出血が起こることがあります。